あたしって悪いのよ、悪い子なの。
他人の失敗を心から笑うの。
何度も、何度も思い出して笑うのよ。
だってーせっかく人前で失敗して下さったんだもの。
笑ってあげなきゃ可愛そうじゃない!
本当に皆さん、人を楽しませるために体張ってるのね。
あたしも見習わなくてはね。
まあ、ここで何がどう面白かったかを書いても、
ちっとも面白くないから書かないけど。
あと何回思い出し笑いさせてもらえるかしら。うふふ。
そうそう、
電車の隣に座った酔っ払いカップルがいたの。
えべっさんかなんかの帰りで、いい年こいて二人して
綿菓子の大きな袋を持ってたわ。
女の方が、「酔ったわー」なんて言いながら、
彼氏に甘えてたの。
「歯茎がかいぃねぇん」て言いながら甘えてたの。
何事かと思わず覗き込んじゃったら、
歯茎をしぃしぃしてたわ。人差し指で。
そんな甘え方ってあるのかしら!
愛って深いわね。
明日から東京。どんな事件が待っているかしら。
あたしの中の小石は、この忙しさと楽しい日々の風に
流されて消えて行くのかしら。
記憶と共に消えていくあの匂いは、もう季節みたいに
巡る事はないのかしら。
いいえ、巡る季節はいつも新しくて、いつも違うのだから、
また、新しい季節が巡ってくるでしょう。
さようなら。